Garden of Words ~文庫の新刊情報発信ブログ~

しばらく活動を休止します。ひょっとしたら少し形を変えて別のブログと更新を統一するかもしれないので、またその時アナウンスします。

2017年9月11日発売の文庫新刊

講談社

講談社学術文庫

江戸の大普請 徳川都市計画の詩学 (講談社学術文庫)

江戸の大普請 徳川都市計画の詩学 (講談社学術文庫)

内容:
  • 1603年、家康は江戸に幕府を開きました。しかし、当時の江戸は、東の卑小な要塞でしかありません。そこで、なんとか1000年近い歴史をほこる雅な都、京師に負けない町をつくろうと考えました。そこでまず幕府がとりかかったのが、長さ50メートルにして、馬車が行き交うことのできる壮麗な橋の普請でした。しかも面白いことに、橋は河川ではなく、江戸城にほど近い水路に架けられたのです。
    幕府が狙ったのは、視覚的な効果だけではありません。日本橋のすぐ横手に、経済の源である貨幣鋳造所「金座」、江戸の時刻を知らせる「時の鐘」がありました。そして、紅毛人が集う「長崎屋」もまた、外人を江戸の中心に置くことによって、幕府の力を民衆に見せつけたのです。
    また、京都の真似をして、東の比叡山「東叡山」こと寛永寺、東の琵琶湖「不忍池」、清水寺を真似た「清水堂」、三十三間堂、大仏などを次々とつくり、江戸の威厳を創出しようとしたのです。
    本書は、徳川幕府が、新都・江戸をどのような思いをもって作り上げたのかを掘り下げることによって、今はなくなってしまったものも含め、江戸の風景を再現します。そしてその風景にこめられた意味を読み解いていきます。江戸散策ガイドにもなる一冊です。
  • タイモン・スクリーチ:
    1961年生まれ。オックスフォード大学卒業。ハーヴァード大学大学院美術史学博士号取得。現在、ロンドン大学アジア・アフリカ研究学院教授。専門は、日本美術史、江戸文化論。
    著書に、『春画』『江戸のイギリス熱』(講談社)、『江戸の身体を開く』『大江戸視覚革命』(作品社)、『定信お見通し』(青土社)、『大江戸異人往来』(丸善)など多数ある。
    森下 正昭:
    1966年生まれ。上智大学コミュニケーション学科卒業。同大学院修士課程修了(英文学)。ロンドン大学ノッティンガム大学に学ぶ。博士号取得(社会科学)。ロンドン大学アジア・アフリカ研究所リサーチ・アソシエートを経験。
『快楽の園』を読む ヒエロニムス・ボスの図像学 (講談社学術文庫)

『快楽の園』を読む ヒエロニムス・ボスの図像学 (講談社学術文庫)

内容:
新校訂 全訳注 葉隠 (上) (講談社学術文庫)

新校訂 全訳注 葉隠 (上) (講談社学術文庫)

内容:
  • 佐賀藩士・山本常朝が語り、田代陣基が筆録した武士道書『葉隠』は、「死ぬ事と見付たり」に代表される過激な文言と、切れのいい文体で、多くの人をひそかに魅了し続けてきました。
    本書は、天保本を、はじめて底本として採用し、新たに綿密な校訂を施して、原文の息づかいをそのまま伝える本文の再現に努めました。
    独特の文体の魅力を堪能してください。

    また、読みやすい現代語訳をつけ、詳細な注を付した。
    「武士道書中の武士道書」と言われ、「死ぬ事と見付たり」に始まり、「恋の至極は忍恋」「奉公と諌言」など、次々に繰り出される条文は、武士の死生観から、職務、日常生活、教養に至るまで、幅広く、かつ深い人間洞察にあふれた内容になっています。それを、身近に味わえる訳と注です。

    葉隠』は十一の「聞書」から成っており、本書では、三巻に分けて刊行します。

  • 菅野 覚明:
    1956年生まれ。東京大学文学部卒。同大学院博士課程単位取得退学。東京大学教授をへて、現在、皇學館大学教授。専攻は、日本倫理思想史。主な著書に『本居宣長』『神道の逆襲』『武士道の逆襲』『吉本隆明――詩人の叡智』など。
    栗原 剛:
    1975年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。専攻は、日本倫理思想史。現在、山口大学准教授。著書に、『佐藤一斎――克己の思想』がある。
    木澤 景:
    1979年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。専攻は、倫理学、日本倫理思想史。現在、お茶の水女子大学非常勤講師。主な論文に、「総合の行としての念仏――『往生要集』の思想」など。
    菅原 令子:
    1984年生まれ。東京大学人文社会系研究科基礎文化研究専攻倫理学専門分野 博士課程単位取得退学。専攻は、倫理学、日本倫理思想史。現在、神奈川大学非常勤講師。主な論文に、「近松門左衛門堀川波鼓』における「まことの恋」」など。
水滸伝 (一) (講談社学術文庫)

水滸伝 (一) (講談社学術文庫)

内容:
  • いわずと知れた中国武侠小説の最大傑作。明代に成立した「中国四大奇書」の一つでもあります。
    北宋末期の不正と汚職が支配する乱世を舞台に、暴力・知力・胆力を思う存分に発揮して、好漢百八人が、そこら中で戦いを繰り広げながら、「梁山泊」へと終結します。その破天荒な侠客たちの痛快な立ち回りのスケールの大きさは、さすが中国の白話(口語)小説ならでは。
    窃盗、殺人、痛飲、奸計、忠義、友情……。人間の善と悪が渾然一体となって進行する物語世界には、引き込まれずにはいられません。
    この魅力満載の世界を躍動感あふれる世界を、よみやすく、勢いのある文体で、新訳しました。「水滸伝」の完訳書はいくつかありますが、この翻訳が最新・最高です。
    本書原本はもっとも原形に近く、均整の取れた百回本。
    なお、この一巻では、冒頭の「引首」から「第二十二回」までを収録しております。
    全5巻。
  • 井波律子:
    1944年富山県生まれ。京都大学大学院博士課程修了。国際日本文化研究センター名誉教授。専門は中国文学。2007年『トリックスター群像―中国古典小説の世界』で第10回桑原武夫学芸賞受賞。その他の主な著書に『酒池肉林』、『中国のグロテスク・リアリズム』、『中国侠客列伝』『中国人物伝 I~IV』『論語入門』、『中国幻想ものがたり』など、訳書に『三国志演義(一)~(四)』『完訳 論語』などがある。
宗教改革三大文書 付「九五箇条の提題」 (講談社学術文庫)

宗教改革三大文書 付「九五箇条の提題」 (講談社学術文庫)

内容:
  • 今を遡ること500年、1517年にマルティン・ルター(1483-1546年)は「贖宥の効力を明らかにするための討論」を公表した。これこそが、ヨーロッパに激震を走らせる宗教改革の発端となる歴史的文書「95箇条の提題」にほかならない。
    この文書によって時代は確実に動き始めた。ルターはバチカン教皇から審問を受けて、自説を撤回しなければ破門とする旨を告げられ、皇帝カール5世にも厄介者とみなされた。それらに屈することなく強い意志を持ち続けたルターは、「95箇条の提題」で説かれた内容を、その後の変化や論争を踏まえつつ、より正確に、そしてより多くの人々に伝えることを目指す。そうして不眠不休で執筆を続けたルターが頂点を迎えるのは、3年後の1520年である。この年に発表された『キリスト教界の改善について』(8月刊)、『教会のバビロン捕囚について』(10月刊)、『キリスト者の自由について』(12月刊)の三冊は、のちに「宗教改革三大文書」と称されるに至る。
    本書には、従来、文庫版では『キリスト者の自由について』しか読むことができなかった「宗教改革三大文書」をすべて収めるとともに、「95箇条の提題」をも収録した。
    キリスト教思想はもちろん、ドイツ思想史にも知悉した第一人者が手がけた決定版新訳、ここになる。必携の1冊がついに登場!
  • マルティン・ルター:
    1483-1546年。ドイツの宗教改革者。1517年に教皇による免罪符販売を批判する「九五箇条の提題」を発表し、宗教改革の発端を作った。また、聖書のドイツ語訳によって近代ドイツ語の基礎を築いたことでも知られる。
    深井 智朗:
    1964年生まれ。哲学博士(アウクスブルク大学)。現在、東洋英和女学院大学教授。専門は宗教学、ドイツ思想史。著書に、『超越と認識』(第13回中村元賞)、『プロテスタンティズム』ほか。訳書に、シュライアマハー『ドイツ的大学論』ほか。
興亡の世界史 地中海世界とローマ帝国 (講談社学術文庫)

興亡の世界史 地中海世界とローマ帝国 (講談社学術文庫)

内容:
  • 講談社創業100周年記企画「興亡の世界史」の学術文庫版。大好評につき、第3期刊行スタート。
    かつて、政治思想史家の丸山真男は「ローマ帝国の歴史には人類の経験のすべてがつまっている」と語ったという。21世紀の今も、人類の今後を占ううえで、古代ローマの興隆と衰退の歴史ほど参考になるものはないのである。
    傲慢なエトルリア人の王を追放したイタリアの小さな都市国家ローマを強大化に導いた、元老院と民衆による「共和制」と、「ファシズム」を合体させた熱狂的エネルギー。猛将・ハンニバルが率いる最大のライバル・カルタゴとの死闘。カエサルアウグストゥスに始まる帝政。地中海はもちろん、ブリテン島から中東にいたる「世界帝国」の現出。軍人皇帝が乱立する危機と不安の時代。そして、帝国の混乱と東西分裂…。本書では、多彩な人物とドラマに満ちた古代ローマの1000年史を、「古代の最終段階」に現れた世界帝国の興亡史ととらえ、アッシリアアレクサンドロスに始まる「世界帝国の歴史」の中に位置づける。そして、ローマ帝国が終焉を迎えた時、古代文明はどのように変貌していたのか。
    多神教世界から一神教世界への転換、新しい時代へ向かう人間の営み――たんに「衰退」「没落」と言い切れない「古代末期」という時代の可能性を見出しつつ、ローマ帝国史の現代人にとっての意味と、それを知る楽しみを考える。
    原本:『興亡の世界史04 地中海世界ローマ帝国講談社 2007年刊
  • 本村 凌二:
    1947年熊本県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科単位取得退学。文学博士(西洋史学)。東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授を経て,現在,東京大学名誉教授,早稲田大学国際教養学部特任教授。著書に『薄闇のローマ世界』『古代ポンペイの日常生活』『愛欲のローマ史』『ローマ帝国人物列伝』『教養としての「世界史」の読み方』『競馬の世界史』『裕次郎』ほか多数。

東京創元社

創元SF文庫

月の部屋で会いましょう (創元SF文庫)

月の部屋で会いましょう (創元SF文庫)

内容:
  • とびきり奇妙な物語、そろってます。
    2001年度P・K・ディック賞候補となった33編の短編集に、本邦初訳1編を増補


    モリーに宇宙服が出はじめたのは春だった――肌が宇宙服に変わり、やがて宇宙に飛び立ってしまう病気に引き裂かれる恋人たち(僕らが天王星に着くころ)、彼女の手編みセーターの中で迷子になる男(セーター)、だれもが常に巨大な金魚鉢を持ち歩かねばならない星での不思議なバカンス(休暇旅行)、自分の寝言を録音したはずが、再生されるのは謎の会話(ささやき)……不世出の天才作家による、とびきり奇妙で、どこか優しく、切ない作品の数々。
    解説=渡邊利道

創元推理文庫

ぬばたまおろち、しらたまおろち (創元推理文庫)

ぬばたまおろち、しらたまおろち (創元推理文庫)

内容:
横溝正史?×ハリー・ポッター
第2回創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞作
 
両親を失い、田舎にある伯父の家に引き取られた綾乃には秘密の親友がいた。幼いころ洞穴で見つけた小さな白蛇アロウ。アロウはみるみる成長し、今では立派な大蛇だ。十四の夏、綾乃は村祭の舞い手に選ばれた。だが、祭の当日、サーカスから逃げ出したアナコンダが現れ村は大混乱に。そんななか、綾乃は謎の男に襲われるが、そこに疾風のように箒で現れ、間一髪彼女を救ったのは、村に滞在していた民俗学者の大原先生だった。綾乃はそのまま先生の母校ディアーヌ学院に連れていかれ、そこで学ぶことになるが、そこはとても変わった学校で……。第2回創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞作。
第2回創元ファンタジイ新人賞選評=井辻朱美、乾石智子、三村美衣